高崎まちなかアートプロジェクト2015 高アート contemporary GOLDEN ACTION

artists
参加アーティスト

造形作家 プロフィール

ジョアン・ドゥケ|Johan Decaix (FR)

1984年フランス・ベルサイユ生まれ。2011年ヨーロッパ高等映像美術大学修士課程修了。2014年ジュンヌ・クレアシオン(Jeune Création)Residence Prize受賞。映画がうみだす想像の集合的な産物を想起させるジョアン・ドゥケの作品は、映画的文脈や祭りにみられる大衆性を現代アートとむすびつけるインスタレーションをベースとする。ジョアン・ドゥケは高崎でアーティスト・イン・レジデンスをしながら、ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』へのオマージュをこめた一連の作品を制作。

エステル・デシャン|Estelle Deschamp (FR)

1984年フランス・アヌシー生まれ。2009年ストラスブール装飾美術大学修士課程修了。彼女の作品はギリシャ神殿の柱や広場におかれた像といったモニュメントを想起させながら、モニュメントのような重量感や永続性はみられない。それらの作品には可動性があり、他の要素と組み合わさり組みかえられることもあるし、時間とともに崩れ落ちるように作られていることすらある。エステル・デシャンは高崎でアーティスト・イン・レジデンスをしながら、高チャリ(高崎まちなかコミュニティサイクル)をもちいた一連の作品を制作。

豊田玉之介|Tamanosuke Toyoda (JP)

1988年群馬県高崎市生まれ。2011年信州大学教育学部芸術教育専攻美術教育分野卒業。高崎市在住。おもにイラストを制作している。彼の作品には、マンガをおもわせるコマわりや吹き出しがもちられ、ナレーションのもつあらゆる可能性をさぐると同時に、ストーリー性からの断絶をこころみる実験の連続である。彼のイラストは理解されることをめざしてはいない。むしろ引用や手法の混合とたわむれることを鑑賞者に誘いかけているようだ。

パフォーマンス・アーティスト プロフィール

アントワーヌ・ブートゥ|Antoine Boute (BE)

1978年ベルギー・ブリュッセル生まれ。作家、随筆家、パフォーマンス・アーティスト。ことばの限界をさぐる著作を数多く出版している。アントワーヌ・ブートゥは、ことばとたわむれ、ことばをねじ曲げる。テクストの朗読がサウンド・パフォーマンスとなるなかで、ことばの意味は遠のき、オノマトペや叫び、そして音になっていく。

マニュエラ・チェントローネ|Manuela Centrone (IT)

1980年イタリア・モルフェッタ生まれ。2004年王立ヴェネチア美術アカデミー卒業。多くのアーティストは様々なアート活動のひとつとしてパフォーマンスをおこなうが、マニュエラ・チェントローネは専らパフォーマンスをおこなっている。彼女の支持体は自分の身体そのものであり、アートのための場所はもちろん、アートから縁遠い場所においてもパフォーマンスをおこなう。

ロドルフ・チントリーノ|Rodolphe Cintorino (FR)

1977年フランス・ベルサイユ生まれ。ロドルフ・チントリーノはパフォーマンスを活動の中心におく数少ないアーティストである。日常的なオブジェをもちいて不条理な状況をつくりだすパフォーマンスをおこなっている。意味をよみこめないアーティストの行為を前に、鑑賞者はそれらのオブジェと自分自身との関係を問いなおすことになる。

アドリアン・コラン|Adrien Colin (CH)

1989年スイス・ローザンヌ生まれ。2014年ブザンソン美術高等学院大学修士課程修了。彼の問いかけはシンプルだ。自分の身体をつかってある場所をとおりぬけるにはどうしたらいいだろうということ。まちなかをとおりぬけるにはどうしたらいいだろう。道をとおりぬけるにはどうしたらいいだろう。なんの変哲もないこの問いに、アドリアン・コランはおどろくような答えをしめしてくれる。

アートディレクター

フレデリック・ヴェジェル|Frédéric Weigel
須藤佳子|Yoshiko Suto

異色の経歴をもつフレデリック・ヴェジェルと須藤佳子は、美術館学芸員のようないわゆる正規のルートをとおっていない。このふたりの組み合わせにより、一方でアートの具体的文脈にたいする現実的な対応と、他方でことばやコンセプトにより距離をもって事象を眺めることの両方が可能になっている。長いあいだの協働活動をへて、2014年、高崎市大橋町にパレ・デ・パリを共同設立。アーティスト・イン・レジデンスや種々のアートイベントを企画・運営し、開設以来、12人の海外アーティストを招いている。いずれの催しもローカルな文脈に即して企画し、その成果を鑑賞者と分かち合うためのことばを探してきた。

フレデリック・ヴェジェルはフランス・サン=ルイ生まれ。ブザンソン美術高等学院大学修士課程修了。2006年フランスでアート団体EnCasOùを立ち上げる。2008年より高崎市在住。アートプロジェクトMaebashi 2011(2011)、プロジェクトSOTO(2013)のキュレーターをつとめる。2014年よりパレ・デ・パリ共同ディレクター。アーティストの視点からキュレーションをおこなっている。それぞれのコンテクストにあわせてその都度、アートプロジェクトの異なるかたちをつくりだしてきた。

須藤佳子は東京大学教養学部教養学科卒業。東京大学総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。言語学博士。現在、日本大学准教授。ことばとイメージの関係や言語による違いに関心をもっている。研究活動のかたわら、フランス滞在中よりアートプロジェクト企画にたずさわる。アートプロジェクトMaebashi 2011(2011)、プロジェクトSOTO(2013)のチーフ・コーディネーターをつとめる。2014年よりパレ・デ・パリ共同ディレクター。高崎市在住。